塾のホームページは、更新が止まると集客に影響する?
影響します。40塾を診断したところ、情報の鮮度に課題があった塾は25.0%(10塾)でした。ただし更新停止だけが単独で起きているケースは少なく、信頼要素(35.0%)や第一印象(32.5%)の課題と重なって現れます。
言い換えると、「更新が止まっている塾のサイト」は、たいてい他のところも一緒に古びています。
診断は7つの観点で行い、それぞれ◎(良好)・◯(問題なし)・△(改善の余地あり)・✕(要対応)の4段階で評価しました。△と✕を合わせた「課題あり率」が高い順に並べると、次のようになります。
項目別の課題あり率(学習塾40塾・△と✕の合計)
| 診断項目 | 課題あり率 | 該当塾数 |
|---|---|---|
| 信頼要素 | 35.0% | 14塾 |
| ファーストビュー | 32.5% | 13塾 |
| 検索・技術基盤 | 32.5% | 13塾 |
| 情報の鮮度 | 25.0% | 10塾 |
| スマホ表示 | 22.5% | 9塾 |
| 問い合わせ導線 | 22.5% | 9塾 |
| 必須情報 | 17.5% | 7塾 |
項目の内訳:信頼要素=代表者の顔写真・氏名・保護者の声/ファーストビュー=開いて最初に見える画面/必須情報=料金と対象学年。
2026年7月、大阪府を中心とする学習塾40塾のホームページを目視で診断。各項目の母数は40塾。「課題あり」は4段階評価のうち△・✕を合算したもの。詳しい条件は本ページ下部の「この調査について」に記載しています。
7項目を総合した100点満点のスコアも算出しました。平均71.1点、中央値76点。最も低い塾で37点、最も高い塾で97点と幅がありますが、70点を下回った塾が16塾(42%)あります。なおスコアは38塾ぶんで、2塾は算出対象外です。
保護者はホームページの何を見ている?
「この塾は今もちゃんとやっているのか」を確認しています。チラシや口コミで塾を知ったあと、体験に申し込む直前の裏取りとして見られる場面が多く、ここで不安が残ると問い合わせは止まります。
診断の中で実際に書き留めたコメントを、いくつかそのまま引用します。塾名は伏せますが、いずれも今回の40塾に含まれる実例です。
- トップの「NEWS 新着情報」の最新が2020年6月で止まっている。募集状況の告知も2014〜2016年のものが並んでいる
- 「新着」欄の最後の記事が2020年5月の「5月からの対応について」(コロナ対応の告知)。そこから更新がない
- お知らせの先頭は2024年9月の2本。そこから下は一気に2022年12月へ飛ぶ
- 時間割のページに「2021年度の授業日程」という但し書きが残っている
- フッターの著作権表記が「Copyright © 2014」のまま
いずれも、実際には今も普通に運営されている塾です。授業も面談も回っている。ただ、初めて訪れた保護者にはそれが伝わりません。最後の更新が新型コロナ対応の告知で止まっているサイトは、当時のまま時間が凍っているように見えます。
更新が止まると、検索やAIにはどう影響する?
更新頻度そのものより、ページに日付や具体的な情報が書かれていないことが効いてきます。料金も対象学年も更新日もないページは、検索エンジンにもAIにも「答えの材料」を渡せません。
「◯◯市 個別指導塾」のように地域名で探す保護者にとって、その塾が今も営業しているかどうかは前提条件です。ところが判断材料が書かれていなければ、比較の土俵にすら上がりません。ChatGPTなどに塾選びを相談する保護者も出てきていますが、AIが答えを組み立てるときに使えるのは、ページに文字として書かれている情報だけです。
今回の診断でも、検索・技術基盤に課題があった塾は32.5%(13塾)にのぼりました。ここにはページの説明文(メタディスクリプション)が未設定、httpsに未対応、といった項目が含まれます。制作時に設定されないまま放置されているケースがほとんどです。
更新が止まるのは、塾長が「書けない」から?
ほとんどの場合、文章力の問題ではありません。何を書くかを考える時間が取れないだけです。
授業があり、面談があり、進路相談があり、保護者対応がある。その合間に「今月は何を発信しようか」と考える余白は、実際のところほとんど残りません。更新が止まるのは怠慢ではなく、優先順位として後ろに回り続けた結果です。
だから対策も「もっと頑張って書く」ではなく、書く量を減らす方向で考えるほうが現実的です。次の3つだけなら、月に15分もあれば足ります。
自分で更新するなら、最低限どこを押さえる?
①更新日を必ず入れる ②タイトルに塾名と地域名を入れる ③料金と対象学年をトップの見える位置に置く。この3つです。記事を量産するより先に、この3点を直すほうが効きます。
① 更新日を必ず入れる
「2026年7月更新」と一行あるだけで、営業中であることは伝わります。逆に、どれだけ内容が充実していても日付がなければ、いつの情報か読み手には分かりません。診断で「日付の入った更新の痕跡が見当たらない」と書いた塾もありました。
② タイトルに塾名と地域名を入れる
ページのタイトルは「〇〇市の個別指導塾 △△塾」のように、地域名と塾名をセットにします。保護者が検索するときも、AIが探すときも、この2語が手がかりになります。「トップページ」「HOME」といったタイトルのままになっているサイトは、それだけで見つけてもらう機会を落としています。
③ 料金と対象学年をトップの見える位置に置く
保護者が最後に確認するのはここです。問い合わせてから聞くのは気が重い、という声もよく聞きます。今回の診断では必須情報の課題あり率は17.5%と7項目中もっとも良好でしたが、裏を返せば7塾は今も載せていません。
よくある質問
塾のホームページはどのくらいの頻度で更新すればいいですか?
頻度そのものより「直近の日付が見えていること」が先です。月1回でも日付入りの更新があれば、営業中であることは伝わります。毎日書く必要はありません。
更新が何年も止まっていると、保護者にはどう見えますか?
「今も運営しているのか」が判断できない状態に見えます。40塾の診断では、最後に日付の入った更新が2020年以前だった塾が2塾ありました。いずれも実際には運営を続けている塾です。
塾のホームページに最低限載せるべき情報は何ですか?
料金、対象学年、教室の場所、問い合わせ方法の4つです。40塾の診断では、この必須情報に課題があった塾は17.5%で、7項目のうち最も良好な項目でした。
ブログやSNSを更新していれば、ホームページは古いままでも大丈夫ですか?
十分とは言えません。診断でも、ブログやInstagramは活発なのにトップページの「お知らせ」だけが数年前で止まっている塾が複数ありました。保護者が最初に見るのはトップページです。